春の日や暮ても見ゆる東山 一茶 文化二年一月一九日晴
霞で見える日であっても東山は、京都の身近な山で御座います。
確かに夜でも見えます。東山は。幼き時より親しんで来た山、
で御座います。諸国旅している一茶坊の目視した景色で御座いま
すね、平凡な句では御座いますが、一茶の京都に対する思いが
伝わります。句にも現れる勤王の志から来る。朝廷に対する
敬慕の思いから来る句と、思えます。勤王誹諧師とも交流の
あった一茶。国学振興の時代の流れの中に、影響受けたのが
分かります。松陰の一茶と謂われる由縁で御座います。
時代の子一茶。認識する必要有るようで御座います。